先日、久しぶりに会った知人が以前よりもずっとスリムになっていてびっくり。本人も自覚していたほどのオーバーウエイト体型だったので、てっきりダイエットに成功したのかと思いきや、実はここ数年世界中で話題になっている「skinny jab(スキニージャブ)」(肥満治療薬 ) を利用したとのこと。なんと5ヶ月で15kgも減量したそうです。
現在、英国だけで 50 万人がスキニー ジャブを使用していると報告されています。
今回は、この「skinny jab」と呼ばれる肥満治療薬について、実際の効果や副作用を少し掘り下げてご紹介したいと思います。
◆ 本ブログでは肥満治療薬の購入を促進するものではありません。どうしても必要な方はまずはGPにご相談ください。
もくじ
1. Skinny jap (スキニージャブ)とは?
2. 効果
3. 副作用
4. Skinny jap の入手方法
1. Skinny jab (スキニージャブ)とは?
「Skinny jab」とは、肥満治療薬を使った減量。主に美容などを目的として使われ、メディアやSNS、セレブの影響で注目が集まり広まった。
つまり本当の肥満治療ではなく結婚式のドレスを着るためとか、夏前にちょっとサイズダウンしたい時などに利用することが流行している。
今回、彼女が使用したのは "Mounjaro マンジャロ" で、最近注目されている肥満・糖尿病治療薬。他の肥満治療薬よりも効果が高いと言われている。
元々は糖尿病治療薬として開発され、食欲を抑える効果から肥満治療にも使用されている、週1回の注射で食欲をコントロールできるため、「注射するだけで痩せられる」 と話題になった。ただしMounjaro に関してはイギリスでは肥満治療薬としてはまだ認定されていないため注意が必要。
Skinny jab に使用されているのはいくつかの種類があるので有名なものを紹介します。
Skinny jabに使われる主な薬
1. Wegovy(ウィゴビー)
- 有効成分:セマグルチド(GLP-1受容体作動薬)
- 投与方法:週1回の自己注射
- 主な用途:肥満治療(成人対象)
- イギリスでの状況:2023年からNHSで処方開始。民間クリニックでも人気が高く、美容目的の利用も急増。
- 日本での状況:未承認。正規ルートでは使用不可だが、一部美容クリニックで輸入使用例あり。
2. Ozempic(オゼンピック/オーゼンピック)
- 有効成分:セマグルチド(GLP-1受容体作動薬)
- 投与方法:週1回の自己注射
- 主な用途:2型糖尿病の治療薬
- イギリスでの状況:糖尿病治療薬として承認済み。減量効果から美容利用が広まった結果、供給不足が社会問題に。
- 日本での状況:2型糖尿病薬として承認済み。減量目的での処方は公式には認められていない。
3. Mounjaro(マンジャロ)
- 有効成分:チルゼパチド(GLP-1 / GIP受容体作動薬)
- 投与方法:週1回の自己注射
- 主な用途:2型糖尿病の治療薬(肥満治療にも効果が期待されている次世代薬)
- イギリスでの状況:糖尿病治療薬として承認済み。体重減少効果の高さから、肥満治療薬としての導入が進んでいる。
- 日本での状況:2023年に糖尿病薬として承認済み。肥満症治療薬としてはまだ承認されていない。
ポイント解説
- Wegovy(ウゴビー) → 現在イギリスで「skinny jab」と言えばほぼこれ。
- Ozempic(オーゼンピック) → 糖尿病薬としての正規利用が主だが、痩身目的のオフラベル使用が人気。
- Mounjaro(マウンジャロ) → さらに強力な効果があると話題の新薬で、これから「次のskinny jab」になる可能性大。
上記の3つは日本ではまだ肥満治療薬としては認可されてないようです。
2. 効果
さて、気になる効果だが実際に15kgも痩せた知人を見たので効果は絶大だと言える。彼女は3ヶ月目で効果を感じ5ヶ月継続して15kg減量、Mounjaroは他の薬よりも効果が高いと言われれいるので、少しだけ減らしたい人ならWeglvyなどの方がよかもしれない。
すでにNHSでも処方開始されており臨床試験で平均15%以上の体重減少が報告されている。
実は減量だけではなく、他にも嬉しい効果が期待出来る。
効果(体重減少以外の本来の効果も)
1. Wegovy(ウィゴビー)
- 主目的:肥満治療(体重減少)
- その他の効果
- 食欲抑制による過食症状の改善
- 2型糖尿病リスクの低下
- 血糖コントロール改善
- 心血管疾患(心筋梗塞・脳卒中など)のリスク低下(研究で報告あり)
2. Ozempic(オゼンピック/オーゼンピック)
- 主目的:2型糖尿病治療(血糖コントロール)
- その他の効果
- 体重減少(副次的効果として)
- 心血管リスク低下(特に心筋梗塞・脳卒中リスク軽減が確認済み)
- 脂肪肝(NAFLD/NASH)の改善効果が研究中
- インスリン必要量の削減
3. Mounjaro(マンジャロ)
- 主目的:2型糖尿病治療(血糖コントロール)
- その他の効果
- 非常に強い体重減少効果(Wegovyを上回るケースも報告)
- 脂質(コレステロールや中性脂肪)の改善
- 心血管イベントのリスク低下(臨床試験進行中)
- インスリン抵抗性の改善
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や脂肪肝への応用も研究中
イギリスの新聞 "The Guardian" の記事によると、多くの研究では飲酒をしたくなくなるという報告があり、実際、私の知人も全くアルコールを飲みたいと思わなくなった、と言っていた。
これらの薬には薬物依存症やアルコール依存症、強迫的買い物依存症、喫煙習慣にある人にも効果がある可能性があり、そのうちアルコール依存症の薬にも使われるのではないかと言われている。
3. 副作用
副作用については全く出ない人もいれば出る人もいる。私の知人に関しては全く副作用は出なかったそう。
ただしTherapy Today(2025年7-8月)によれば現在までにSkinny jabを服用した後に命を落とした人は20人から30人いると考えられている。2024年1月から5月の間に、イギリス政府は薬などの副作用ついて208件の報告を受け、31件の深刻な反応と1件の死亡疑いが含まれていた。
各薬の副作用
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ウィゴビー(セマグルチド・高用量)
よくある副作用: 吐き気、下痢、便秘、嘔吐、腹痛、膨満感
時々ある副作用: 胆石、胃炎、脱水、頭痛、疲労感
まれだが注意すべき副作用: 急性膵炎、胆嚢炎、低血糖(併用時)、甲状腺腫瘍リスク
オゼンピック(セマグルチド)
よくある副作用: 吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、食欲不振
時々ある副作用: 胃炎、胆石・胆嚢炎、脱水、倦怠感
まれだが注意すべき副作用: 急性膵炎、視力障害(糖尿病性網膜症悪化)、低血糖(併用時)、甲状腺腫瘍リスク
マンジャロ(チルゼパチド)
よくある副作用: 吐き気、下痢、嘔吐、便秘、腹痛、食欲不振
時々ある副作用: 脱水、胆石・胆嚢疾患、疲労感
まれだが注意すべき副作用: 急性膵炎、低血糖(併用時)、甲状腺腫瘍リスク、重度アレルギー
主に共通する副作用は吐き気、嘔吐、下痢、ただし腹痛などに見舞われたらすぐに病院に行くか、まずは111に電話すること。
特に摂食障害(ED)を持つ人はこれらの薬を摂取するのは大変危険だと言われています。
4. Skinny Jab の入手方法

イギリスで入手する方法は大きく分けると3つ
1. NHS(国民保健サービス)
本当に肥満問題を抱えている人、主にBMIが一定以上(例:BMI ≥30、またはBMI ≥27で併存疾患あり)の患者向け。
肥満治療薬はNHSでは基本的に厳しく制限されているため、すべての患者が使えるわけではない。ただし、治療が認められれば無料で受けられる。
2. 民間クリニック/専門クリニック
自由診療なのでBMI制限はある程度緩く、健康状態に応じて医師が判断。
薬代+診察費で比較的高額になることが多い(1か月£150~£300程度が目安)
利点としては希望する薬の種類(ウィゴビー、オゼンピック、マンジャロなど)を選びやすい。
3. オンライン診療・処方サービス
オンライン問診→医師が処方→自宅配送と、一番簡単に購入が出来る。
ただし、安全性が重要。信頼できる英国のサービスか確認が必須で海外サイトからの購入は非推奨(偽物や規制違反のリスクあり)
ちなみに彼女はオンラインmedexpressで購入したそう (Mounjaro £149.99〜 Wegovy £99〜)
余談ですがジェネリックが出てくればもっと安く購入出来るので多くの人が利用することになり、良い副作用の一つアルコールを飲みたくなくなる人が増え、アルコール業界が低迷するのでは、と言われています。
こちらのサイトではMounjaroとWegovyについて詳しく説明があるのでご参考までに。
まとめ
イギリスでも大流行の肥満治療薬、オンラインでも購入出来るため美容目的の女性達に人気です。ただし副作用もあり、摂取障害を持つ方にはかなり危険とされています。しかし本当に肥満問題がある人にはとても有効な薬です。
もし利用する場合はきちんと認証されているものを、コンサルテーションを受けて購入してくださいね。そうでなければ全て自己責任となるのでお気をつけて。