日本からイギリスに来て車を運転するのは同じ右ハンドルというのもありそんなに難しくはありません。
大きな違いと言えば Roundabout (ラウンドアバウトやラウンダバウトと言う)信号のない丸い交差点と多少は見慣れない標識があるくらいでしょうか。
今回は安全運転をし交通ルールを守っていればまず罰則を受けることは無いですが取り敢えずは知っておいた方がいいイギリスの罰則と罰金 Fixed penalty notices (FPN) について説明したいと思います。
飲酒運転はこの罰則よりも更に厳しい罰則となるので FPN には含まれていません。
✔︎もくじ
Fixed Penalty Notices (FPN) とは?
・Fixed Penalty Notices (FPN) 罰金のみ科せれる違反
・罰金とペナルティ・ポイントが科せられる違反
・FPN ペナルティの支払い方法
・裁判所に異議を申し立てる事は可能?
Fixed penalty notices (FPN) とは?
Fixed penalty notices (FPN) フィックスド・ペナルティ・ノーティスとは
スピード違反、無保険での運転、シートベルトの未着用など、さまざまな交通違反や自動車違反に対しての罰則や罰金の通知。
この罰則と罰金は警察から直接その場で、もしくは後ほど郵送で通知が送られて来ます。
Fixed penalty notices は罰金とペナルティポイントの2種類があります。
(ペナルティ・ポイントはポイントが多くなるに従い免停や免許取消となる)
パターンとしてはこの2つです
1、罰金のみ
2、罰金+ペナルティポイント
それではどのような違反をしたら罰金やペナルティが付くのかみていきましょう。
Fixed penalty notices (FPN) 罰金のみ課される違反
違反により支払う罰金は£50と£100があります。
£50の罰金
- 交通規制の違反(例:交通標識に従わない、ラウンドアバウトの車両の優先順位、進路変更などの違反)
- 不注意な運転(例:運転に集中してない、前方確認などが不十分な運転、不注意にドアを開けるなど)
- ナンバープレート(例:壊れる、カバーされているなどで読みにくい)
- 高速道路の違反(例:正当な理由なしに路肩で車両を停止する)
- 危険な欠陥のある状態の車(例:窓にシールドを張っている、フロントガラスのワイパーがないなど)
- 歩行者の安全の妨害(例:道路以外での運転走行)
- 照明違反(例:ランプの故障、ヘッド/フォグライトの誤用)
- 騒音違反(例:不必要な騒音、夜間のホーンの鳴動)
- 負荷違反(例:重量制限を超える人や荷物の運搬)
- 自転車およびオートバイの違反(例:自転車で歩道を走る、オートバイで保護用ヘッドギアを着用していない)
£100の罰金
- 運転中にシートベルトを着用していない
- MOTテスト違反(有効なMOT証明書のない車を運転)
- 自動車免許書の表示義務違反
罰金とペナルティポイントが課せられる違反
違反内容によって支払う罰金は£100、£200、£300+ペナルティポイントとかなり厳しい罰則と罰金です。
£100の罰金
- スピード違反
- 危険要素のある運転(例:中央保留での運転、あおり運転、無謀な追い越し)
- 高速道路の違反(例:高速道路での逆走、路肩/中央分離帯での運転、赤い「X」記号でマークされた車線の使用)
- 信号無視(例:赤信号で止まらない)
- 歩行者優先を無視(例:ゼブラ/ペリカン/パフィンの交差点の範囲内で停止する)
- 重量や積荷違反(例:危険性のある乗客の数や物の運び方)
- オートバイの違反(例:定員オーバーの乗車)
- 拘束されていない動物(例:ケージやハーネスをせず安全でない状態)
£200の罰金
- 車の持ち主と運転者が違う場合
- 運転中に携帯電話を使用する (画面のスクロールや写真を撮るのも禁止)
£300の罰金
- Third party insuranceなしでの運転 (他者や他の物を損壊してしまった際の保険)
(通常保険に入るときに Fully Comprehensive を選べば Third party も含まれています)
チャイルドシートに注意
適切では無いチャイルドシートだと判断された場合は£500の罰金が課せられる可能性があります。
2017年3月1日以降では背もたれのないブースターシートは、体重が22kg以上または身長が125cmを超える子供にのみ承認。つまり体重が22kg以下、身長125cm以下の子供には背もたれ付きのシートが必要となる。
FPN ペナルティの支払い方法
ペナルティ通知の支払い方法は、その種類と発行者によって異なります。
罰金を支払う期間は28日以内で DirectgovWeb サイトから支払うことができます。
必要事項:
- メールアドレス
- 電話番号
- 通知番号(16桁の番号)
- 違反日
- 違反コード
もしくは、ペナルティ通知裏面に書かれている支払い先に小切手またはクレジット/デビットカードで支払うこともできます。現金支払いは不可。
支払いを怠った場合、裁判所に登録され、罰金は50%増額されます。
ペナルティ通知に何も対応しなかった場合、裁判所は逮捕状を発行する事があるので気をつけましょう。
裁判所に異議を申し立てる事は可能?
もしFPNの通知が来てこれは絶対におかしい!納得が行かない、というのであれば FPN に異議を申し立てる事が出来ます。
ただし、これは費用と時間がかかるため、申し立てをする前に慎重に検討する必要があります。
裁判所によって課される罰金は、元のペナルティよりも高くなります。
FPN に異議を申し立てる場合は、弁護士または Citizens Advice Bureau (市民相談局) に支援を求めることをお勧めします。
スピード違反の経験
長年車を運転していますが一度だけスピード違反に引っかかった事があります。
確か2〜3マイルオーバーだったと思いますが講習を受ければペナルティ・ポイントが付かないと通知が来ていたので Ealing エリアで講習を受けた記憶があります。
ただしこの講習は提案された人のみ受けられるものであまりにもひどいスピード違反の場合は提案も無い可能性があります。
何はともあれ安全運転を心がけましょう。