皆さんご存知の通り日本に比べてイギリスは飲酒ルールがゆるいです。
1滴も飲めない日本と違いイギリスでは制限はあるもののドライバーでもアルコールを摂取する事が出来ます。
とは言え酔っ払ってしまっては絶対に運転はしてはいけないし違法です。
飲む、飲まないにしろ飲酒運転に関してのルールは知っておいて損はないのでこれからイギリスで車を運転するなら是非参考にしてください。
✔︎もくじ
1. 飲酒運転の制限について
2. 実際に飲めるアルコールの量は?
3. 飲酒運転の罰則は?
1.飲酒運転の制限について
イギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランドと北アイルランドの4つの連合国ですが全てが同じ飲酒制限ではありません。
スコットランドのみ他より厳しく、ほとんどのヨーロッパ諸国と同じレベルの制限です。
アルコールのレベル | イングランド、ウェールズ、北アイルランド | スコットランド |
---|---|---|
息100mlあたりのマイクログラム | 35 | 22 |
血液100mlあたりのミリグラム | 80 | 50 |
尿100mlあたりのミリグラム | 107 | 67 |
日本と比べるとイングランドの血中濃度は0.08% 以上、日本の血中濃度は0.03%以上で罰則となるのでイングランドがどれだけゆるいか解ります。
2. 実際に飲めるアルコールの量は?
血中濃度0.08%って一体どれくらいのアルコールが飲めるのでしょうか?
イギリスでは一般的にはラガーを2パイント、もしくはワインを2杯飲むとリミットを超えるとされています。アルコール度数や種類によって違ってくるのであくまでも目安です。
日本のAsahiビールが出しているアルコール血中濃度を参考にすると
ビール中瓶1本、日本酒1合、もしくはウイスキーダブル1杯を飲むと0.02 〜 0.04%の血中濃度になるそうです。
飲めるからと言って皆が同じ量では安全ではない
いくらイギリスでは少しばかり飲めるからと言って同じ量を飲んだとしても血中濃度に与える影響は人それぞれ違ってきます。
- 年齢
- 性別
- 体重
- アルコールの種類と度数
- 一緒にとった食事内容
- 疲労度
- ストレス
注意したいのは血中濃度がかなり低い場合でも運転能力に影響を与える場合がある事。
世界保健機関のデータによると、100ミリリットルの血液あたり20〜50ミリグラムのアルコールを摂取しているドライバーは、アルコールをまったく摂取していないドライバーよりも3倍も事故で死亡する可能性があります。参考元RAC
したがって、運転中の安全を確保する最も簡単な方法は、運転する場合はアルコールをまったく飲まないことです。解りきった事ですが。
血中濃度を下げる方法は?
ワイン250mlでは4時間、ラガーの1パインとでは約2時間かかると言われています。
とにかく時間が経つのを待つしか他に方法が無く、水を飲んだからと言って血中濃度が下がるわけではありません。
飲みすぎた次の朝ではまだ血中濃度が高い場合があるので気をつける必要があります。
アルコールの分解の速さは個人で違うので確実に正確な時間などは誰にも解らないというのが現状です。
3. 飲酒運転の罰則は?
もしも危険な運転をしている、すでに事故を起こしている場合、飲酒の疑いがある場合はアルコールテストを要求されますが拒否した場合は逮捕となります。
飲酒の疑いがあるが検査をしても出ない場合でも警察署にて2度目の検査を受けなければならずその時に陽性となれば罰則が科せられます。
イギリスでも飲酒運転で有罪となった場合は厳しい罰則があり、死亡事故を起こした場合14年の懲役が科せられる可能性もあります。
政府による飲酒運転の罰則ガイダンス
飲酒リミットを越えて酒帯び運転をしていると判断された場合
- 3年の懲役
- 最高£2500の罰金
- 運転禁止の可能性
飲酒リミットを越え危険な酔っ払い運転をしていると判断された場合
- 6ヶ月の懲役
- 無制限の罰金(治安判事の裁量による)
- 少なくとも1年間は運転を禁止(10年以内に同じ事があった場合は3年間の禁止)
全てのアルコール検査(息、血液、尿)の拒否をした場合
- 6ヶ月の懲役
- 無制限の罰金(治安判事の裁量による)
- 少なくとも1年間は運転を禁止
飲酒運転による死亡事故を起こした場合
- 14年の懲役
- 無制限の罰金(治安判事の裁量による)
- 少なくとも2年間運転を禁止
- ライセンスを取り戻すには運転免許試験が必要
その他、飲酒運転によって起こるマイナス要因
- 自動車保険の費用が大幅に増額、もしくは保険会社によっては拒否される場合も
- 運転関連の仕事につくのは難しい(前科がついている場合は特に)
- 米国への旅行が難しい可能性もあり
Drink-driving rehabilitation course という減刑の為のコース
もしも12ヶ月以上の運転禁止を命じられていても場合によっては Drink-driving rehabilitation course (飲酒運転のリハビリコース)を受ける事で少しの減刑になる場合もあります。ただし全ての人に適応されるわけではありません。
飲酒運転以外のペナルティ
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まとめ
イギリスではドライバーの飲酒も制限内なら認められています。
とは言えその日の体調やアルコールの種類によって酔い方も違います。
飲んだ後に車を運転するなら十分な時間を置き、本当に慎重にならなければ最悪の事故にも繋がり兼ねません。
つまり、万が一の事を考えると飲まないのが正解です。